
さくらサーバーでウェブサイトを運営している。
独自ドメイン用の無料SSL「Let’s Encrypt」が使えないので、かわりに「共有SSL」を使いたい。
設定方法や注意事項があれば教えてほしい。
こんなことを考えている方へ。
この記事のポイントは以下です。
・さくらサーバーの「共有SSL」の設定方法を画像付きで丁寧に解説
・さくらサーバーの「共有SSL」の使用における注意事項も紹介
・さくらサーバーの「共有SSL」について、実際にサポートに問い合わせた内容も紹介
この記事を書いている私は大阪在住のフリーランスです。
東証一部のEC企業で5年勤務した後、フリーランスに転向しました。現在はウェブサイトやECサイトを作ったり、サイト分析をしたり、PMOとして開発案件に参画したり、ブログを書いたりして生活しています。
先日、管理しているウェブサイトにさくらサーバーの「共有SSL」を設定しました。この記事はその経験をもとに書いています。
【2022年最新】さくらサーバーの共有SSLの設定方法を解説!
さくらサーバーの共有SSLの設定方法を画像付きで丁寧に解説します。
先日、私が管理しているウェブサイトにさくらサーバーの「共有SSL」を設定しました。ヘルプを見てもいまいち分からないこともあったので、サポートに問い合わせたりもしました。
本記事はその経験をもとに書いています。
さくらサーバーの共有SSLの設定手順は以下です。
- 共有SSLを使用するための前提条件を確認する
- さくらサーバーのコントロールパネルにアクセスする
- コントロールパネルで共有SSLを設定する
- SSL設定が終わっているかサイトの表示確認をする
順番に解説します。
手順①:さくらサーバーの共有SSLの前提条件を確認しよう
さくらサーバーにて無料でSSLを導入するには大きく2つの方法があります。
① 「共有SSL」を導入する
②「Let’s Encrypt」を導入する
ドメインの種類によって、どちらを使うかが決まります。
- さくらの初期ドメインを使っている → 「共有SSL」を使う
- 独自のドメインを使っている → 「Let’s Encrypt」を使う
さくらの「初期ドメイン」もしくは「さくらのサブドメイン」でサイトを運用している場合、無料SSLである「Let’s Encrypt」が導入できません。
なので無料で使用できるSSLは「共有SSL」一択になります。
さくらサーバーのヘルプページを見ると、初期ドメインでは「Let’s Encrypt」が使えない旨が記載されています。

一方、独自ドメインでサイトを運用している場合、無料SSLの「Let’s Encrypt」が使えます。
「Let’s Encrypt」についてのさらに詳しい情報は以下の公式ページをご覧ください。
今回の私の場合、SSLを導入しようとしているサイトが「さくらの初期ドメイン/さくらのサブドメイン」を使っていました。
なので「Let’s Encrypt」は導入できず、かわりに「共有SSL」を設定しました。
さくらサーバーのヘルプページを見ると「初期ドメイン」および「さくらのサブドメイン」の場合は「共有SSL」が使える旨が記載されています。

「共有SSL」についてのさらに詳しい情報は以下の公式ページをご覧ください。
手順②:コントロールパネルにアクセスする
「共有SSL」の設定方法を解説します。
まず、さくらサーバーのコントロールパネルにログインします。
ログインが完了すると以下のようなトップページが表示されます。

左のメニューから「ドメイン/SSL」をクリックします。

すると「ドメイン/SSL」の設定画面に移ります。この画面で「共有SSL」の設定をしていきます。
手順③:共有SSLを設定する
「ドメイン/SSL」のページを開いたら、SSLを導入したいドメインの横にある「設定」を押下します。

すると「ドメイン」設定という画面が表示されます。

「SSLの利用」という項目を見つけ「共有SSLを利用する」にチェックを入れます。

また「HTTPS転送設定」の欄で「HTTPSに転送する」にチェックを入れます。

これにチェックを入れることで「http://〜」の常時SSL化されていないURLにアクセスされた際、自動で「https://〜」の常時SSL化されたURLに転送(リダイレクト)してくれます。
最後に「www.転送設定」の欄で、wwwが付いていないドメインにチェックを入れます。

これで、wwwつきのURL(https://www.〜)にアクセスされた際に、自動的にwwwなしのURLに転送してくれます。
詳しくは後述しますが「共有SSL」では「wwwつきのURL」を利用できないため、このような転送設定を行う必要があります。
ここまで完了したら「保存する」を押下します。

するとドメインの横の「SSL」の欄に「共有SSL」のラベルが付きます。

これで「共有SSL」の設定は完了です。
手順④:表示確認をする
最後に正しく「共有SSL」の設定ができているかを確認します。
ウェブサイトを開いて、アドレスバーの横に「鍵マーク」がついていればOKです。

また、
- 「http://〜」のURLでアクセスしたら「https://〜」のURLに転送されるか?
- 「https://www.〜」のURLでアクセスしたらwww.なしの「https://〜」のURLに転送されるか?
もチェックします。
すべて問題がなければ作業完了です。
共有SSLを使う際の注意事項
共有SSLを使う際の注意事項を解説します。
実際にさくらサーバーのサポートとやりとりしたので、その内容も紹介します。
「www」付きのドメインは使えない
「共有SSL」では「www」付きのドメインは使えません。
公式ヘルプの「共有SSLを有効にすることにより利用可能となるURL」の欄に以下の説明があります。

「https://www.〜」のアドレスの場合、ブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」などの警告が出ます。

これを解決するには転送設定(リダイレクト設定)を行います。さくらサーバーのコントロールパネルのSSL設定画面で、wwwの転送設定を編集します。
まず常時SSL化のため「HTTPS転送設定」にて「HTTPSに転送する」にチェックを入れます。

そして「www.転送設定」で、wwwなしのURLに転送するようにチェックを入れます。

これでOKです。
なお、この転送設定については公式ヘルプにも詳しい記載があります。

詳しくは以下のページをご覧ください。
さくらサーバーサポートとの実際のやりとりを紹介します
「共有SSL」を設定するにあたって、さくらのサポートチャットに連絡しました。
混雑しているようでなかなか繋がらなかったのですが、数回トライしてやっと担当者と繋がりました。
私が送った内容は以下。
ヘルプの中に「共有SSLを使うと当社のドメインが表示されます」という記述があり、「え?これ設定したらドメイン変わるの?」と疑問に思ったので問い合わせました。

運営しているウェブサイトにSSL設定をしようと思っています。
独自ドメインではないので無料SSL(Let’s Encrypt)は利用できないことは承知しています。
なので、共有SSLを使用しようと思っています。
そこで質問です。
こちらのヘルプ( https://rs.sakura.ad.jp/function/common-ssl/ )を拝見すると、共有SSLを使用した場合の説明に「当社のドメイン名が表示されます。」との記載があります。
これはつまり、共有SSLを使用すると、今設定しているドメイン名「XXX.jp」が変わってしまう、ということでしょうか?
それとも、共有SSLを設定してもサイトのドメイン(URL)は、今までと変わらずに「 XXX.jp」を使用できますか?
チャットなのですぐに返事が来ました。

「XXX.jp」に対して共有SSLを設定いただければ、「https://XXX.jp」でご利用いただく事が可能でございます。
いままでのドメインを使い続けることができるみたいです。
そして共有SSLの注意事項も教えてくれました。

なお、共有SSLではhttps://www.XXX.jp/ では警告が表示されますため、ご利用時にはご注意ください。
▼前提条件
https://help.sakura.ad.jp/206054862/#01
下記ページを参考に、www.転送設定にて「XXX.jp」に転送するとして設定いただければ、万が一「https://www.XXX.jp/」でアクセスしても「https://XXX.jp/」にリダイレクトされて表示させる事が可能でございます。ご検討ください。
▼ドメインリダイレクト機能の使い方
ちなみに、チャット終了時に「このチャットの内容を保存する」みたいなボタンが表示されます。押下すると、チャットの内容をテキストファイルでダウンロードできます。
独自ドメインの場合は【無料SSL】Let’s Encrypt を使おう
今回私がSSLを設定したサイトは「さくらの初期ドメイン/さくらのサブドメイン」で運用していたので「共有SSL」を使用しました。
「さくらの初期ドメイン/さくらのサブドメイン」だと「Let’s Encrypt」が導入できないからです。
一方、独自ドメインの場合は無料SSLの「Let’s Encrypt」が使えます。
独自ドメインの場合はこっちを導入しましょう。
そもそもSSLとは? SSL対応はなぜ必要なのか?
「SSL」をざっくり説明すると以下です。
- ウェブサイトとそのサイトを見に来ているユーザーとのやりとりを暗号化する仕組み
サイト上でのやりとりを暗号化してセキュリティを強化し、安全にインターネットを利用するためにSSLの重要性が増しています。
Google Chromeなどのブラウザでは、SSL対応が完了していないサイトをユーザーが閲覧した際に警告を表示するようになっています。
以下は事例です。
SSL対応がされていないサイトはアドレスバーに「保護されていない通信」と表示されます。

また、Googleなどの検索エンジンでは、SSL化されたサイトをSEO的に優遇するようになっておりサイト全体を暗号化する「常時SSL化」が一般的になっています。
まとめるとSSL対応(常時SSL化)のメリットは以下です。
①ウェブサイトのセキュリティが高まる
SSL(暗号化通信)により、サイトに訪れたユーザーの情報を守ることができます。
②ユーザーが安心してサイトを閲覧できる
Google Chromeなどのブラウザでは、SSL対応がされていないサイトはアドレスバーに「保護されていない通信」と表示され、閲覧ユーザーは不安になります。
一方、SSL対応が済んでいるサイトではそういった表示がされず、アドレスバーの横に鍵マークがつきます。
③SEOへの影響
GoogleはSSL化されたサイトを検索順位判定の指標のひとつにしています。SSL化を行うことで、SEO(検索順位最適化)の対策にもなります。
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まとめ
この記事のポイントをまとめます。
・独自ドメインなら「Let’s Encrypt」を使い、さくらの初期ドメインなら「共有SSL」を使おう
・共有SSLの設定はコントロールパネルから簡単に行える。設定後はすぐに反映される
・共有SSLは「www」付きのドメインでは使えない。忘れずにリダイレクト設定をしよう
・昨今ではSSL対応は必須。セキュリティ的にもSEO的にも大切なので忘れずに導入しよう
「共有SSL」についてのさらに詳しい情報は以下の公式ページをご覧ください。
「Let’s Encrypt」についてのさらに詳しい情報は以下の公式ページをご覧ください。
今回の記事はここまでです。